第十回座談「法華経読書会」開催

  • 2018年08月01日

日本語に訳された「法華経」を少人数で読むことを目的にしています。

・法華経を物語として楽しみながら読み終えることができる。
・法華経の読書を通じて一般的な仏教の知識を得ることができる。
・なじみの薄い経典も少人数であれば読みやすくなる。

このような内容で月1回の開催をめざしています。

60分ほどの読書のあと、60分ほど座談を行い自由な意見交換をします。

ご希望の方はどなたでも気軽に参加できます。

お問い合わせフォーム からお申込み下さい。

 

次回予定
第十回 座談「法華経読書会」
日時:2018年(平成30年)8月30日木曜日 午後7時より9時まで
場所:長徳寺寺務所
参加費:1人500円(茶菓子・資料作成費)

 

7月26日に行われました 第九回座談「法華経読書会」開催報告

「提婆達多と竜王の娘」読書会座談概要

海の中からわき出てきた「竜王のむすめ」が一瞬のうちに男性になり、仏となる場面を話しあいました。この表現について、いろいろな意見がでました。それぞれの忌憚のない意見を求めたところ、感想であったり、気づきであったり、思いつきなどがでました。互いの意見に触発され、さらに別の意見がでるという具合に、興味深い時間を過ごしました。

今回の「提婆達多と竜王の娘」の意図はわからないが、参加者のいろいろな意見は
・インパクトが強くて、印象にのこる
・海の中とは神秘的である
・陸が男であるとすれば、対照としての海が女性を象徴しているのではないか?

また、女は仏になれないとは、差別でなないか? との意見も出ました。
・今では、看護婦も看護師となって、男性の看護師もいるが、これは看護婦であるべきだ。自分は男性の看護師は理解できない。
・現代では同性の結婚なども求められてるが、子供ができないのだから結婚はあり得ない。
・子供ができなくとも、養子を得る方法がある。
・養子を得るのもいいが、養親の側には、親として責任を果たせず、途中で養育を放棄する親もいるので、問題がある。
・親としての責任については、養親に限らず、実の親にも当てはまる問題だから、養子の問題ではない。
・特別養子縁組制度では、そのようなことのないように、養親の側に、必要な条件や研修などがあるのではないか?
・アマテラスも、女性である、ヒミコも、女性であるから、もともとは女性が主であり、あるいは同等である。社会や文化によって男性優位の仕組みができたのだから、固定して考えることはなく、時代とともに変わってくるものでいいのではないか?
・参加者のある女性は、自分の家では、夫はまったく、男尊女卑である。そんな夫には、さからわないで暮らしてるので、それはそれでいいのではないか、という体験談もでた。
彼女にとって、現実が、男性(夫)優位である。その現実から離れて、考えたり想像することは、あり得ないことのようであった。彼女自身は、自分の夫と自分の関係を差別ととらえる感覚はないという。

以上のような意見が交わされ、いつものように、前半1時間は全員での音読し、後半は座談式に互いの意見を出しあって物語りを読み終えた。

座長(住職)所感としては
結局は、人間の言動は今の自分を基準にしている。この意味では、自己中心である。
「差別について」も、自分の意見を言うが他者の意見を聞き取ることは、大変難しいことだと感じた。多くの人が自分の意見に凝り固まってるのだろう。当然、法華経の中の物語も、各人が自分を基準に理解、解釈しているのだろうと思う。
彼らが、法華経を自分の生活に引き寄せて読み、法華経の思想から人生の指標を発見するには、いかなる工夫と知恵が必要であるかと思案し、模索中である。合掌



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